紡ぎ詩


朝6時半です。室温3度、うん、覚悟はしてましたよ。冬だもんね。昨日は角煮を作ったのだが、硬い!あれ?前に作った時にいい感じにできたのだが?レシピは同じはず、お肉も…同じじゃないのか?記憶が曖昧だ。確かスペイン産のバラ肉を使った記憶なのだが、んーっと、下拵えの時の脂浮きが少なかった。で、硬いんだっけ?またやっちゃった?前回柔らかかった角煮っていうのはなんか国産のブランド豚の値下げ品だったんだっけ?などと思っていたら母に「硬い!なんで?安物のお肉?」とぼそっと言われた。つい「え?白いところだけ食べてよ、柔らかいから」って言ったらキレられた(笑)うん、100g98円だもんな。はいはい。そして昨日の朝、パンの耳は6枚あった。買い物は行かなくて良いな、と算段。お昼ご飯前に父が2枚トーストしていた。あ!と思い、食べ終わる頃を見てすぐにお昼ご飯を出して満腹中枢を上げてもらった。お雑炊と常備菜だ、黒豆なんかも出してみた。食後10分ほどして洗濯物の乾き具合とか見に行っている隙にまた2枚トーストしていた。お?と思い、「ご飯足りなかった?」と聞くと「そうじゃな」という返事。やり過ごしてお風呂の掃除とか済まして台所に入るとまた新しいパンの耳がトースターの中に。あれ?っと思い「お昼ご飯食べたの覚えてる?」と聞くと「あれ?」と言いながらキョロキョロする父「ああ、食べたっけ?覚えとらんけど」と。「食べたよ〜〜、お雑炊!」と私、「覚えとらん」と父「えーーー?ほら、お野菜とか黒豆!!」と私「あ、黒豆食べた!黒豆!」と父。なるほど、食べ足りなかったわけではなく、認知症による満腹中枢を感じる昨日の衰え、そしてお昼ご飯を食べたことも忘れて、目につくものを食べる、と。父の前でネットで調べて、声に出す。「は?認知症になったら、なんか悪いん?」と言い返してくる父。「認知症自体悪くないよ?忘れることなんてどうってことないよ?でも、忘れることによって手当たり次第食べていたら糖尿病とかになっちゃうよ?」と私。だが、食べたことも次から次へと忘れるのだからこの言葉も刺さらない。「あ!解決策あった!食べたお皿は机の上に出しっぱなしがいいみたい!食べ散らかしたお皿を見れば、食べたことがわかる!みかんの皮も片付けずに置いておいたら何個食べたかわかるもんね!」と私。「あーーー、そうじゃな。出しっぱなしか」と言いつつも父は10分もしないうちに証拠隠滅と言わんばかりにみかんの皮とかも片付けていた。いつもなら気を紛らわすために散歩に連れ出すところだが、何せ寒い日だったのだ。そしておやつは紡ぎ詩、京都のお菓子みたいだ、初めて食べます。母がもらってきたのだが、母は気に入らないみたい。私的には好きよ?このピスタチオ味なんてとっても美味しかった。母は何度も「吉兆庵?吉兆庵なの?」と言う。そのたんびに「鶴屋吉信、京都のお菓子だよ」と答えるが、少し経つとまた「吉兆庵?」と聞いてくる。「違うよ?」というと「ふ〜〜ん、これ、あんまり好きじゃない、品がない」と。えぇぇぇぇぇ?!基準は何?ていうか、待って、こし餡系のお饅頭がダメなの?や、緑色のパッケージは抹茶だと思って食べたら抹茶味じゃなかったから嫌なの?母の基準がわからん。っていうか、嫌ならもっと食べていい?って聞くと「だめ!お友達にあげるから!」と阻止された…