苺コンポート


朝7時前です、室温8度、外は真っ暗ではないが微妙に薄暗い、冬だもんな。昨日は母の誕生日だった。私は朝顔を合わせたらすぐに「おめでとうございます」と一言。父はなんも知らん顔でいつも通り。だんだん母の顔が険しくなっていった。吐き捨てるように「あんたは認知症じゃ!」と言ったので父に「今日は何の日?」と助け舟を出した。が、正解は得られなかった。母は1人で「大切な人の誕生日を忘れるなんて!!」とぷりぷりしていた。でもまぁそんなことは朝の一瞬の出来事だ。母が公民館やら美容院に行ってる間に私と父は買い出しだ。手巻き寿司(ちょっと豪華版)にするために具材を買いに行った。ブリ、サーモン、イクラの醤油漬け…あとホタテ…ホタテ…が1パック1000円、迷った。迷った末買わなかった。エブリィの中を歩いていると父が巻き寿司コーナーで「もうすぐしたら巻き寿司の安いのが売り出される!!」と。うむ、時間差の特売のやつだ。1本350円、確かに安いよ、でもね、お昼はパスタの予定だし(ひき肉を使い切りたいから)晩ご飯は手巻き寿司なんだよ、巻き寿司は要らないよね。と説明しても納得いかん顔。うん、ここはにっこりして「買おっか!」が正解か。ひき肉はそぼろにして手巻きの具材に追加だ。で、天雷を歩いているとウインナーコーナーで父が立ち止まる。お得用ウインナーを指差して、「これ!この値段?安い!」と。確かに安いよね、で父はカゴの中のお魚を指差して「こっち、この値段!あっちこの値段!」とウインナーに変更しようぜ的ゼスチャーを送ってくる。「うん!そうだね!じゃ、パパの誕生日はウインナー大盛りにしよう!!」と言って切り抜けた。帰りにケーキ屋さんにいってケーキも買った。一応前々から念入りに視察をしていました(笑)美味しくて見栄えが良く懐が痛まない程度の値段、ということでモーツアルトの苺コンポート。3800円。よしよし。で、お昼ご飯の巻き寿司を食べた後、灯油を買ったり、再度日配品を買いにラムーへ行った。父に手巻き寿司の具で何か欲しいものある?と聞きながら、私的にはホタテの値段をチェックしたかったのだ。う〜ん、少量で700円。諦めよう。で父はサゴシを指差して「これ!」と。値引シールが貼られている。2枚に下ろしたサゴシが入ったパックだ。「お寿司だよ?」と聞くと「うん!酢魚にすればいい」と。なるほど…めんどくせーなと思いながらも、無理やり口角上げて「そうだね!買おっか!」とかごへ。で、家に帰りとっととサゴシをやっちゃおうとパックを開けてふと思った。あ、コレ刺身用のサクじゃないじゃん、骨も皮もあるやつじゃん…めんどくせーマックス。しかも値引き品で鮮度悪い(笑)やめましたよ酢漬け、とりあえず塩糖水作って漬けておいた。で、どんどん他の具材の準備を始めた。椎茸の甘辛煮は母が好きなのでマスト、卵焼きは父が好きなのでマスト、きゅうりと玉ねぎはそれぞれ塩揉みして柔らかくする。梅干しは叩いて練り梅に、ついでに蜂蜜も加えよう。と固まった蜂蜜を湯煎にかけた。とろりと柔らかい蜂蜜復活!だがそれは一瞬だけのことですぐに硬い蜂蜜に変身していた。母が帰ってくる前に食卓に小さいポインセチアと母へのメッセージカード(猫ちゃん)を飾る。で、まぁ母が帰ってきた。思いました、母の誕生日の日ってもしかしたら我が家では1年で一番平和な日なのかもしれない。とにかくみんなで母を祝い、母がニコニコしている日。そう、誕生日ということを忘れなければ…。あ、ケーキは美味しかった。底はパイ生地だった。カスタードクリームと生クリーム、スポンジも入っている。で、手巻き寿司は…悪くないけど、この時期はもっと暖かいものの方がいい気がする、とは言っても母のリクエストだしな。